Month12月 2014

危機的状況に備える心構えにつながる本「世界はすでに破綻しているのか?高城剛」

タイ、韓国、アルゼンチン、スペイン、ギリシャ、キプロス、ロシアなどの世界中のデフォルトの事例について解説してくれている本です。過去数十年の間に多数の国がデフォルトしていて、中にはアルゼンチンのように何度も繰り返している国もあります。突然環境がガラッと変わって銀行からお金が引き出せなくなったり、預金していた資産が没収されたりといった悲惨な状況はなぜ発生して、人々が当時どうやりくりしていたのか説明されています。最近の歴史から今後の予測をするのに役立ついい本でした。

世界のデフォルト国家一覧表で1945年以降にデフォルトした国が一覧になってますが、長いスパンで見ればたぶんどの国でも起こりうる状況だということがわかります。

日本の経済がデフォルトに向かっているということについてはあまり詳しく説明されていない本なのですが、他国の事例を多数並べることで、日本でも同様のことが起こりうるし、デフォルトになる前やなったあとにどう行動すべきかを考えることを遠回しに提案しているように思いました。

世界はすでに破綻しているのか? 世界はすでに破綻しているのか?
高城 剛

集英社
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為替相場をドルにリンクさせてかつ金利を高く設定して海外からの投資を呼び込んで成長していったタイをはじめとした国が、アメリカのドル高政策への転換によって一気に通貨危機に陥った経緯などが解説されています。また他の国でも大国の方針転換で小国の経済がガラッと変わる可能性は十分にあり、いざというときに備えておくことが必要だと感じました。

経済成長している間は格差が少なくなり、成長率が低くなると格差が広がって、戦争などの大きな変革があってその格差が是正されるというサイクルをどの国も繰り返しているらしいです。今の日本やアメリカは格差が広がるタイミングだと思うのですが、どれくらいの期間で揺り戻しが起こるのかを考えておくと何か決めるときの参考になるかもしれません。

日々発表されている経済指標などから、マズイ状況に進みつつあることを察知することを意識しておかないと、突然外国にあった資産が消えてなくなるということがありそうです。僕は実際には1つの国に依存しないように分散させておくつもりですが、アジア通貨危機のときのようにパニックが連鎖して複数国で同時に打撃を受けることもあるので気をつけます。

コンテキスト思考 論理を超える問題解決の技術

音声、文字、数字などのデータとして物理的に認識できるものを「コンテンツ」と定義し、「コンテンツ」の背景や前後関係、文脈などの物理的に認識できないものを「コンテキスト」と定義して、コンテキストの重要性について説明している書籍です。

仕事でウェブサイト向けのコンテンツを作成するにあたって、コンテキスト踏まえたものを作らないと価値が出せないなと思っていたところでちょうど以下の記事を読みまして、この書籍が紹介されていたので読んでみました。
3年後に生き残るアフィリサイトを考えてみた① – たかぽんアンテナ

参考になりました。具体的にアクションにつながりづらい本ではありましたが、頭の中に考え方を入れておくとたまに現状を客観視するきっかけになりそうです。

コンテキスト思考 論理を超える問題解決の技術 コンテキスト思考 論理を超える問題解決の技術
杉野 幹人,内藤 純

東洋経済新報社
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以下メモです。

「コンテキスト」の重要性についての説明として以下の記載が腹落ちしました。セブン&アイ・ホールディングス鈴木敏文会長によるコメントとして紹介されていました。以下は要約です。

『POSなどは入れようと思えばどの会社も入れることができて同じようなデータを収集することができるが、大切なのは人間による仮説・検証であって、POSはあくまでも仮説が正しかったかどうか検証するためのもので、POSがの売上ランキングのとおりに発注するわけではない。自分なりに常に問題意識を持って、仮説を立てていく必要がある。

POSが出した売上の数字「コンテンツ」をそのまま読むのではなく、背景にある「コンテキスト」を読み解くことを日々繰り返すことで、競合が至っていない顧客の深い理解につながる。』

コンテキスト思考のフレームワークとして、1.関係性、2.自らの価値観、3.目的の3つをあげています。

関係性には、因果の関係性、補完の関係性の2つがあります。
因果の関係性を理解することで、コンテンツとらわれて解決策を見つけるのではなく、モノゴトの関係性を理解して打ち手を出すことで、小さなインプットで大きなアウトプットを得る視点につながります。
補完の関係性を理解することで、モノゴト同士のつながりをコンテキストから推測して、集まることで新しい価値をつくるというユニークな視点を得ることにつながる。

価値観は「周りがどんな「価値を」見出すかは関係なく、自分自信にとっての「価値」を見極める深層心理に潜むモノゴトの捉え方(p.113)」と定義されています。ぶれない自分軸というコンテキストを持つことが、価値のあるモノゴトを素早く見極めて選択する意思決定力を生み出し、おもしろい成果を得ることにつながります。
周りが価値を見出しているものに自分も価値を見いだそうとしてしまう価値観もどきに注意する必要があります。他者の価値観に追随することは同質化につながり、差別化不全に陥ることになります。オペレーション改善のために競合ベンチマークをし、差別化されていたオペレーションを同質化してしまうというようなことは避けなくてはいけません。

ありたい姿は目標(コンテンツ)と目的(コンテキスト)にわけることができ、目的(コンテキスト)は曖昧模糊としたものでそのままでは他者と共有しづらく、記憶に残りづらい。目的というコンテキストが共有されずに目標だけが組織に理解されていると、やらされている感や、本当にその目標に向かうべきなのかという懐疑心、不安などが出てきてしまいます。
表面的な目標とその達成のための構想をロジカルに説明しても、背景のコンテキストの共有が不十分だとひとりよがり。
ただし、目的の共有による共感に頼って論理をおろそかにせず、論理も尊重する。

Maker Zoo バンコクのクリエイター向けスペース

バンコク出張のついでにMaker Zooというクリエイター向けのスペースを見学してきました。

ゲームのコントローラで操作するであろうドローンや誰かが頻繁に寝ていそうなソファーベッドなどがあって創業したばかりのスタートアップみたいな雰囲気のところでした。

機材の種類はそんなになくて、はんだと3Dプリンタと糸のこ盤と電動ドリル・ボール盤くらいでした。
表に出てなかっただけで実際はもっとあるのかもしれませんが。

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エカマイのソイ4にあります。BTSエカマイ駅から歩いて10分かからないくらいでした。ただ、場所がちょっとわかりづらいので、バンコクに慣れてない方はタクシーで行ったほうが無難かもしれません。

HUBBAというコワーキングスペースのすぐ近くです。今回Maker Zooの見学のついでにHUBBAにも立ち寄ったのですが、1年くらい前に訪問したときよりもだいぶ人が増えてました。使っている人の比率はタイ人4割、白人4割、その他アジア系2割といった感じでした。

Maker Zoo

Maker Faire Tokyo 2014に参加してきました

11月24日に国際展示場で開催されていたMaker Faire Tokyo 2014を見学してきました。
実用的なものと、趣味でやっているものの比率で言うと、3:7くらいで趣味のものが多かったように思います。
電子工作に関連したものがほとんどかと思ったのですが、そうでもなく、比較的アナログな作品も多数展示されていました。

営利目的なものが割合としては少なくて、皆さん自分がコツコツ作ってきたものを展示しているといった印象でした。
すごく面白かったので来年はArduinoやラズベリーパイなどを使って何か作って参加したいです。

まったく前提知識がないので、雑誌か何か買ってきて始めてみます。

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スタートアップの採用・人事のための本「急成長企業を襲う7つの罠 水谷健彦」

スタートアップやベンチャー企業の人事におすすめの本でした。メモをまとめました。

急成長企業を襲う7つの罠 急成長企業を襲う7つの罠
水谷健彦

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伸びているときこそメンバーのモチベーション管理がおろそかになる

メンバーの能力にあわせて安易にポストを新設していくと、無駄な中間作業がただ増えることが多い。
例として営業事務が本当に効率につながっているのかなど。

選民思想の発生。急激に伸びていると自分たちの商品やサービスがすごいものだと思い込んで、あわないのは顧客のせいという発想になっていく。

経営価値観、判断軸を明確にして管理職の意思決定の指針とする

マネジメントに求める役割を階層ごとに分類

コンセプチュアルスキル
ヒューマンスキル
テクニカルスキル

上位階層のローテーションをすることでコンセプチュアルスキルを高める。
自分がいないとその部署が回らないというのは管理職の能力不足の証明だと伝える。

企業の認知度が上がり、会社として採用力が高まってくるとブランドとスペックを重視した盲目的採用に陥り、採用してもあわなくてすぐ辞める人が続出する。能力ではなくマインドで採用する。企業の価値観や文化を多少おおげさに伝えることで、あわない人が入らないようにする。

能力で採用する場合には、どのような経験やスキルがあるかを因数分解して評価・認識する。

長期的視点を強くしたい経営と、近視眼バイアスに影響され短期視点にとらわれてしまう現場との衝突が必ず発生する。見ている視野が違うため。
そのため、長期的な視点をもたざるを得ないルールを設計することが必要。

近視眼的バイアスの他にも以下のようなものがある。

参照点バイアス
都合のよい参照点を設定し、そことの比較に甘んじること。昨年比で少し良くなったから問題ないとするような考え方。過去を参照点とせずに、業界トップなど自社の先を行く企業を参照点として設定する。

同調性バイアス
組織の雰囲気に影響されるバイアス。目標達成者の割合は7割くらいに設定する。達成率が低すぎるとどうせ出来ないと考えるようになる。ネガティブインフルエンサーが社内に出たときは、伝染するので強く改善を促し、駄目なら退職してもらう。

現状維持バイアス
過去の成功例をひきずる。いま上手くいっているのだから変える必要がないという考え方。経営と現場でイメージしているスピード感が違うので起こりがち。外部の視点を定期的に入れることで、当たり前を疑う機会をもつ。

積極的に経験を積む機会を与えているつもりなのにもかかわらず、成長意欲旺盛な新卒社員が、どこでも通用する専門能力を求めて離職するようになる。

職種や職場に依存するテクニカルスキルではなく、コンセプチュアルスキルやコミュニケーションスキルなどのポータブルスキルを身につけるべきということを伝えることで、テクニカルスキルへの幻想を捨てるように促す。

いったん任せたら、上司は口を出さない。相談や確認を求めてきたときに都度詳細を指示していたら、本人が葛藤、決断をする経験とならない。任せる案件と任せない案件の目利き力を上司が身につけて、適切に部下に経験を積ませる必要がある。