Month3月 2016

インバウンド観光(訪日旅行)で伸びるビジネスまとめ

訪日観光者数が2015年には2000万人弱になりまして、当初政府が掲げていた2020年までに年間2,000万人という目標が4,000万人にまで引き上げられました。

「訪日外国人「2020年に4000万人」 政府が新目標」 News i – TBSの動画ニュースサイト

フランスやスペインなどの観光大国と比べるとだいぶ観光客数に差があるのはもちろん、タイやマレーシアなどの東南アジアの国ともまだ差があります。ちなみにタイやマレーシアには年間3,000万人程度旅行に訪れています。

タイへの外国人観光客、今年は過去最大の3200万人に=観光相 | ロイター

そのため、まだまだ訪日観光客数の伸びしろは大きいと言えるでしょう。

日本への観光客が伸びている理由としては、円安や海外の所得水準が上がっていることが要因としてあります。
また、LCCなどでより安く移動できる選択肢が増えているのも追い風です。

中国、タイ、インドネシアなどにはまだ日本を訪れたことがない人がたくさんいますので、今後も伸び続けると見込まれます。

インバウンド観光に関連しているビジネスについてまとめてみます。

書き途中です。思いついたものを随時リストにしています。

旅行会社

いわずもがなですが、旅行会社へのニーズが増えます。

旅行会社を必要としないFIT(Foreign Independent Tourの略でツアーを使わない個人旅行のこと)の比率は高まる一方ですが、それでも全体の需要増によって旅行会社の仕事も増えます。

OTA(online travel agency)

Expediaに代表されるようなOTAはますます伸びていくのは間違いありません。
市場のサイズの伸びもありますが、OTAの比率がさらに高くなっていくのは確実でしょう。

海外ローカルの旅行会社

日本人が海外旅行に行く時に現地の旅行会社を使うかというとそうではなく、やはり日本の旅行会社を使うことのほうが多いでしょう。それと同じで、日本の旅行会社よりも自国の旅行会社を使う傾向があります。

その国ローカルの旅行会社は母国の人を対象にしているのでニーズの汲み取りもしっかりできますし、コミュニケーションも取りやすいです。日本の旅行会社は日本にあるという強みを活かして、ローカルの旅行会社が把握していない場所を紹介する企画力などで差をつけることになりそうです。ただ、日本人がいいと思っているものがその国の人に受けるかどうかはわかりませんので、一人よがりの内容にならないように注意が必要でしょう。

日系旅行会社

現地に根ざした活動をする旅行会社は訪日旅行のジャンルで大きく伸びるでしょう。HISさんはタイで非常に力を入れて取り組みをしていて、タイ人への認知度もかなり高いです。

一方で現地にオフィスを構えたり、しっかりと踏み込んで商売するのではなくて、ウェブサイトを多言語化しただけみたいなやり方をしている旅行会社は訪日旅行の伸びのメリットをそれほど得られないかもしれません。

特定の国に特化したランドオペレーター

ランドオペレーターとは、旅行会社の代わりに旅先でのホテル、交通機関、飲食店、観光地のチケットなどをもろもろ手配する業務を行っている会社を指します。

中国に特化したランドオペレーター、タイに特化したランドオペレーターというような感じですみ分けがされていくのではないかと思います。

C2Cガイド

通訳案内士という資格がないとガイドをしてはいけないということになっているそうなのですが、どうも曖昧な状態になっていて、歴史的建造物などをガイドするのでなければ問題ないと言っている人もいます。

実際は多くの人がその資格なしでガイドをしていて、外国人のガイドにいたっては過去に捕まったり罰則を受けたことが一度もないようです。

言語別に通訳案内士の資格があるのですが、あきらかに人数が足りていないうえに、現状もすでに通訳案内士の資格が形骸化しているので、規制緩和されると思います。規制が緩和されることで、VoyaginのようなC2Cで一般の人が旅行者にガイドをしてお小遣いを稼ぐというようなプラットフォームが増えていくでしょう。
旅行会社のツアーではなくて、一般の人に普段日本人が行くところを案内してほしいというニーズはかなりあるはずで、C2Cで何らかの体験をガイドと一緒にするというサービスは伸びていきます。

エクスカージョン/オプショナルツアーに特化した旅行会社

エクスカーション、オプショナルツアーとは現地で時間が空いてしまってどこかに行きたいというときに日帰りなどで行けるツアーのことです。飛行機だけ予約してとりあえず来てみたものの、何をしていいかわからなかったり、行きたい場所があるけど交通機関の乗り継ぎの方法がわからないといった場合に活用されます。

FITが増えるにつれて、宿泊先や航空券は自分で個別に決めたいけれども、1日だけオプショナルツアーに参加したいという需要は増えるので、これから認知度が高まっていくでしょう。

オプショナルツアーの専門サイトとしてはVELTRA(ベルトラ)が有名です。

宿泊施設

完全に不足しているので、今後さまざまな新しい形式のビジネスが増えていくことが見込まれます。

ホテル

とにかくホテルの部屋数が不足しているので、今後も追加で建設する会社が増え続けるでしょう。
現在需要過多になっていて、通常の価格の倍くらいで販売しているホテルもあるようですが、供給の伸びが需要の伸びに追いついているとは思えず、今後も高止まりするのではないでしょうか。

民泊

Airbnbに代表される民泊は規制緩和が実施される見込みで大きく伸びるのは間違いないでしょう。
現状法的にグレーな状態ですが、すでに市場はかなり大きくなっているようです。

規制が緩和される前にだいぶ地盤をかためられてしまっている感はありますが、日本発のスタートアップでもAirbnbと類似の事業をするところは出てくるでしょう。

短期滞在の貸し部屋

民泊でもホテルでもないウィークリーマンションのような形式の宿泊施設が増加していくのではないかと推測しています。
一棟まるごと宿泊施設にすることで、民泊よりも安くすることも可能だと思います。法律が変わらないと実施できないですが。

翻訳・通訳

現状だと受け入れる観光施設、宿泊施設、飲食店などがまったく外国語対応していないということが多いです。外国人観光客があきらかに増えていることを実感した会社から多言語対応を進めることになります。

オンラインでの3者通訳

スマホやタブレットで待機している通訳者を介して話すことができるという仕組みです。すでに一部の百貨店などでは導入しているところもあるようです。
スタッフを採用できるほど量が多いわけではないけれども、言語の問題で対応できず機会損失が発生していると感じている小売店などに導入されていくでしょう。

メニューやサイネージの多言語化

飲食店などのメニューを翻訳する、看板などを多言語で記載するというのが一般的になります。
また、もうすでに導入している店舗もありますが、デジタルサイネージで言語を切り替えられるようになります。

さらに、QRコードやGPSつきのアプリなどと連動させることで、翻訳された画像や動画などの情報をスマホに表示するという仕組みが流行しそうです。ARで店内を翻訳済みの文章で案内することもできるようになるでしょう。

来訪者がスマホで使っている言語を自動で判別して、適切な言語の広告を配信するアプリも増えていきそうです。店舗、Wifi事業者が提供するアプリや地図や観光情報を提供するアプリなどでGPSと広告の組み合わせが活用されるでしょう。

移動手段、交通機関

電車

せっかく日本に来たのだから複数の都市を見て回りたいという人は多いでしょうから、新幹線の乗降客数が大きく伸びそうです。

また、近隣を観光するときに1日乗り放題の乗車券を買う外国人も増えるでしょう。
買い方をできるだけ簡単にわかりやすくしてあげることが急務だと思います。母国語のサイトでスマートフォンから予約できるというような仕組みや、券売機を多言語化するなどの対策ができるとよいです。

飛行機

LCCの伸びはもちろんですが、新規路線就航で大手航空会社の売上も増えます。

バス

長距離バスは新幹線や飛行機とくらべてだいぶ時間がかかりますが、価格は安いので節約するために利用したいという観光客も多いです。
私の会社で運営している訪日観光情報サイトでも、長距離高速バスの情報は多くの人にシェアされやすく、人気があります。

レンタカー

訪日観光のリピーターの人はレンタカーを使う傾向があります。私の知り合いで年8回~10回日本に旅行に来ているタイ人がいるのですが、もうすっかり日本での運転に慣れていて常にレンタカーで移動しているようです。

外国人向けのツアーにレンタカーが組み込まれるケースも出てきており、これからリピーターの比率が高まればレンタカーの需要も増えそうです。

小売店

百貨店

現在3-5%くらいが外国人の売上のようです。クルーズ船が発着するようになった港や、新しい国際便が就航した空港の周辺にある店舗は売上の底上げが見込めるでしょう。

ドラッグストア

越境ECなどが伸びることによって少しは爆買いが収まるのか、それとも引き続き店舗での化粧品の爆買いは続くのか注目です。
すでに一部の店舗では店頭の看板やPOPなどを日本語を書かずに中国語にしている状態で、こういった状態が都心部だけでなく地方にも波及していくでしょう。

人材業界

語学に堪能な人やネイティブスタッフを採用するのが一般的になります。中国、台湾、香港、韓国などのすでに多くの会社に求められているところはもちろん、タイやインドネシアといったこれから伸びる国籍の人材に対する需要も増えるでしょう。

派遣

外国人アルバイト、臨時スタッフなどを派遣してくれる会社が増えるでしょう。正社員として採用するほどその言語への需要はないものの、対応は進めたいという会社が利用します。

人材紹介

国外から呼び寄せて日本で就職してもらうのが増えるのではないでしょうか。

特定のマーケットを対象にした事業に依存しすぎない

今後も今の水準より落ちることはないので、訪日観光客を対象にした事業をメインするのはいいと思いますが、特定の国籍の人に依存している状態は避けたほうがよいでしょう。

どの国にもカントリーリスクがあるので、突然ある国籍の人の来日数が激減するかもしれません。

3月24日にインバウンド観光の集客方法についてのセミナーを開催します

3月24日(木)に海外向けのマーケティングに関するセミナーを実施します。

テーマはインバウンド観光や越境ECなどの外国人を対象にしたサイト制作やマーケティングです。
世界へボカンの徳田さんとGinzamarketsの小松さんと共催します。

徳田さんは英語のリスティング広告やコンテンツ制作を専門にされていて、小松さんはGinzaMetricsというコンテンツマーケティングやSEOのためのツールを提供されています。

私は自社の訪日観光情報サイトをどう運営してきたかを紹介します。
2015年2月からはじめて、1年ほどで月間150万PVを超えました。

外国人のライターさんへの仕事のお願いの仕方とか、どのようにアクセスを増やすための活動をしてきたかを説明する予定です。FacebookをはじめとしたSNSやインフルエンサーとどのようにサイトを連動してきたかを共有して、より多くの日本の会社のサイトが海外の人に見てもらえるようになるといいと考えています。

興味を持っていただけた方は以下のPeatixのページからお申し込みください。
懇親会のケータリングと会場費の実費として3,000円いただいています。
懇親会ではインバウンド観光や越境ECといった事業に携わる皆さん同士の情報交換の場になればうれしいです。

あと、来場されている方と、以前からの私の知り合いで参加している方に紹介させてもらってつなげることで、そこで何か生まれればよいなと思っています。
海外で成功する企業を増やすことに少しでも貢献したいです。

http://ptix.co/2257zo0

3月18日に福岡で開催される多言語・翻訳ナイト Vol.2に参加します

3月18日にヨカラボ天神(福岡市中央区大名2-9-35 トウセン天神ビル9F)で開催される多言語・翻訳ナイト Vol.2で話をさせてもらうことになりました。

多言語・翻訳ナイト Vol.2 @福岡 ~ 翻訳サービス・多言語サイト運営者・開発者が集まって語らう会 – 多言語団 | Doorkeeper

前回は渋谷で開催されました。だいたい30名ほどが参加されていたかと思います。

前回はホームページ、ウェブサービスをどの言語に対応するべきかとか、よくある翻訳の間違いなどについて説明しました。
今回はまだ内容を決めてないのですが、ライター採用、インフルエンサーとのやり取り、SEOなど集客の方法に重点をおいて説明しようと考えています。

有志の集まりで、しかもほとんどの人が東京に住んでいるのに、前回ピッチをしていたメンバーは全員福岡に行くことになったみたいです。
皆さんフットワーク軽いですね。

海外向けのサービスを展開するというコンセプトの集まりを日本全国で開催してゆるい繋がりを作っていき、事例や方法を共有する場にするのはすごくいい試みですね。
日本では多言語化を実践している人が他の国よりも少なく、サービスの海外展開のノウハウが不足しているので、こういうイベントで誰かが試したことを共有することで後に続く人が増えるのではないかと思います。

福岡に行くのははじめてなので楽しみです。この機会に福岡にいらっしゃるお客様まわりをするつもりです。