インバウンド観光の盛り上がりによって日本国内であきらかにホテルが足りない状態になっています。
東京のビジネスホテルは一泊2~3万円になっていることもあり、旅行者だけでなく出張者も困っています。

宿泊施設の不足は、観光立国を目指すのであれば早急に解決するべき問題です。
いまある旅館業法はそもそも民泊ビジネスを想定していなかったと思うのですが、現状は既存のホテルや旅館を保護するためなのか、Airbnbのような民泊ビジネスに規制がかけられています。

Airbnb (エアビーアンドビー)

Airbnbとは、一般の人が観光客や出張者に自分の部屋を貸し出して収益を得ることができるサイトです。部屋を貸したい人と借りたい人をマッチングする場として機能しています。
マンションやアパートや一軒家など様々なタイプの部屋が宿泊施設としてサイトに登録されています。

旅館業法違反になるようですが、グレーというか黙認されているのが現状です。
ただ、日本国内で部屋を貸していた外国人が逮捕されたというニュースもありました。これは行政から何度も警告がいっていたにもかかわらず無視した結果のようです。

規制緩和の流れ

少しずつ規制緩和が進んでいます。今後ペースが上がっていくといいですが、全国が対象になるまでにはまだまだ時間がかかりそうです。

大田区は都内全域が指定されている国家戦略特区による規制緩和を活用して条例をつくって、民泊ビジネスを進めようとしています。

空き部屋で民泊OKに 大田区が条例制定へ 東京五輪:朝日新聞デジタル

記事によると、「床面積25平方メートル以上の部屋に台所やトイレを備える」「7日間以上宿泊する外国人が対象」などの制限はあるようです。
オリンピックで確実にホテル不足になるので、早めに試験的に導入して対応する範囲を広げていってほしいです。

農家や漁師宅だけでなく 「民泊」一般住宅でも 地方創生へ規制緩和 厚労省、農漁村対象に :日本経済新聞

この記事によると、2016年度に厚生労働省が省令を修正して、農村や漁村を対象に一般の住宅でも民泊の事業を行えるようにする予定です。

今後どうなるのか

2014年の年間訪日観光客数が1,300万人、2015年は2,000万人を超えるペースになっていて、今後さらに伸びていくでしょう。そう考えると今のペースで少しずつ規制緩和が進むのだと宿泊場所の不足がより深刻な問題になります。ホテルの価格が高騰して外国人観光客が予約を取りづらくなり、しかも高い部屋しか泊まれないような状態が続きます。その結果として来るのを中止してしまう人が出たり、日本旅行の満足度が下がってリピートするのをやめる人が増えてしまうのではないでしょうか。

民泊ビジネスに限らず、早急に何らかの対応策を考える必要があります。

Airbnbがグレーな状態のまま国内のマーケットを取り切ってしまって、いざ規制緩和になったときにはもうすでに日本のプレーヤーの入る余地がなくなってそうです。今あるホテルや旅館を保護しようとするあまりに、日本で大量の雇用や納税を生み出せそうな民泊ビジネスのマーケットをすべて外資であるAirbnbが独占するという流れを許容してるのも同然です。日本の会社が同じことをすれば日本国内では勝てる可能性が高そうなのでもったいないです。

個人的には別にAirbnbが嫌いなわけじゃないので、Airbnbが独占しようが便利に使えればそれでいいのですが、国の規制が国内企業を制限して海外企業を後押ししてる現状を見るとこのままでいいのかという疑問を感じます。

民泊ビジネス:「想定外の事態」に変革迫られる日本社会 国内業者参入できず – 毎日新聞

この記事によると、日本国内のベンチャーでもやはり類似事業を立ち上げようとしているところはあるようですが、違法状態になるので進めることができないようです。

先日ヤフージャパンが別荘の貸出という類似のビジネスを立ち上げようとして中止してしまったことがありましたが、ああいったビジネスを国として後押しするようになれば、一気に状況が改善するはずです。

既存の国内企業を保護しようとするあまりに、新しいマーケットをすべて外資に持っていかれるという例は今後も増えそうです。

規制緩和はビジネスチャンスでもある

規制緩和のタイミングはビジネスチャンスがたくさんあります。

農村や漁村で一般住宅を貸し出せるようになるようであれば、そのために一軒家を購入して貸しだそうという人が一気に増えるでしょう。すでにAirbnbで国内の部屋を貸している周囲の人に聞いている限り、年間利回りで20%~30%出ている部屋が多く、普通の賃貸アパート、マンションなどへの投資と比べると利回りが良いようです。

投資対象としてAirbnbでの運用が広まりつつあります。

また、予約調整や鍵の受け渡し、部屋の掃除などを自分で部屋のオーナーがするのは大変なので、他の専門の会社に外注することになります。つまり、Airbnbなどで部屋を貸す人向けの専門サービスが増えていきます。すでに管理代行ビジネスをやっている会社はいくつもあるようです。

中古物件を購入して、リノベーションをして専門の管理代行会社に任せて運用するという方法が上手く回るようになれば、宿泊先の選択肢が増えてその地域に外国人観光客が行きやすくなるし、近隣の雇用も増えるしいいことだらけです。

利用者の層が違ってるので、ホテルや旅館との住み分けもできると思います。
民泊も既存の宿泊施設もメリットとデメリットの両方がありますので、利用者である訪日外国人の多様なニーズに応えられるようにするために、地域として両方の選択肢を提示できたほうがよいでしょう。

以下は会社のブログでホテルが高すぎると感じる外国人観光客におすすめの泊まれる場所をまとめた記事です。
東京のホテルって高すぎない!?外国人観光客におすすめしたい、格安で東京に泊まれる方法まとめ

宿泊場所が不足していて訪日観光客数が伸び悩むというのが最もよくないので、どんなタイプの宿泊施設にせよ増やすべきです。
ホテルや旅館などの既存の業界から規制するよう要請する動きが当然でてると思います。ただ、客が全然入らなくて困っているという状態ならまだしも、あきらかに需要過多で各ホテルが大幅に値上げしているような状況なので、規制するのは既得権益を守っているだけだと思います。

事故やトラブルが起きたときにどう対処するかという問題があるため、安全性を高めるルールの整備が必要なため慎重にすすめるべきという考えがあるのはわかります。ただ、現状法律でグレーな状態になっていてもAirbnbは止まっておらず、何もルールがない状態になっているわけですから、法整備をするという形でルールを決めたほうが何もない状態よりも安全だと思います。

・部屋を貸す人
・部屋のオーナー・大家(賃貸の場合)
・宿泊者
・Airbnbなどのサービス事業者
・ゲストとのやり取りや清掃を代わりにおこなってくれる運営代行会社
・不動産の管理会社
・物件の近隣住人

など、関係者すべての問題が避けられるような指針となるルールを行政が決めることになりそうです。

借りているマンションの部屋を大家や管理会社の転貸可能かどうかの確認をせず、許可をもらわないまま勝手にAirbnbに出すトラブル、宿泊者と他のマンションの住人の間でのいさかい・苦情、病気・怪我や火事などのトラブルなど、すでに問題がいくつも発生していそうです。

需要があってしかも誰かが被害を被っているわけではないビジネスなので、違法性があろうがなかろうが普及していく流れは止まらないのではないでしょうか。

現状のほぼAirbnb1社だけの状態だと競争原理が働かないので、規制緩和して国内の企業が類似の事業をすぐに開始できるようにするべきだと考えます。

類似サービスがたくさん普及して、ホテルの供給不足が解消されて1泊あたりの相場が下がるとより外国人が来やすい国になるはずです。

Airbnbは自分で部屋を貸すところまではいかないかもしれませんが、宿泊するときに現地のホテルが空いてなかったときなどに便利なので今後も使い続けようと思います。

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