CSS Nite LP42「戦略志向のECサイト」というイベントに参加しています。

ECサイトの運営方法、マーケティングについての講演です。

以下のバカに毛が生えたブログさんのレポートのほうがはるかによくまとまっていると思います。
【保存版】CSS Nite LP42「戦略志向のECサイト」リアルタイムレポート #cssnite_lp42 | バカに毛が生えたブログ

以下聞いたことのまとめです。

戦略をWebサイトに落としこむウェブサイト5階層概念モデル

ゴンウェブコンサルティングの権成俊さんのセッションです。

以下のサイトを例に説明してくれてました。
小島屋|創業60年 上野アメ横 ナッツ・ドライフルーツ専門店

ECサイトで売れないのは戦略が欠如しているため。戦略とはどのようなものかを説明されています。Webだけに限らず事業全体の戦略やプロセスを考え、その一部にウェブ戦略がある。

1,000万でサイトつくるとしたら、戦略の構築に300~400万、コンテンツに300~400万万、システムやデザインは3分の1以下

1.ターゲットの絞り込みと戦略の整理
2.コンテンツの追加
3.サイトの回遊性を高める

サイドバーのメニューにシズル感のあるサムネイルを含めることで、クリック率を上げて閲覧ページ数を増やす

興味が湧くコンテンツ
巡回のしやすい構造
そのお店で買いたいと思ってもらえるコンテンツ

ウェブサイトの5階層概念モデル

ウェブサイトの5階層概念モデルを説明していました。

戦略 どうすれば買ってもらえるか

要件 コンテンツ・機能 コンテンツが先でウェブサイトはあと。先に構造つくってあとからコンテンツを考えるのは駄目

構造 サイトマップとナビゲーション設計

骨格 ワイヤー

表層 ビジュアルデザイン

一気通貫で考える必要がある。1つでも断絶するとバラバラなものになってしまう。

出典
ウェブ戦略としての「ユーザーエクスペリエンス」

ウェブサイトの5階層概念モデルの感想

経営戦略ありきでウェブがその手法の一部という考えができているかどうかで、その会社のウェブが成功するかどうかが決まると思いました。

ウェブでの見せ方を突き詰めて考えていくと、どういうサービスや商品を企画開発するべきか、会社の見せ方をどういう切り口にするかの選択にもつながってきますね。

コンテンツを考えるのが先で、ウェブの構造やデザインはあとからやるべきというのはまったくその通りだと思います。すでにあるサイトに引っ張られて既存のデザインや構造にあわせる形でコンテンツつくるというのはありがちなので、今後より強く意識していきたいです。

戦略のフレームワーク3C

村上佐央里さんによる講演です。

3C お客様、競合他社、自社の強み

お客様が求める価値
差別的優位点
この2つに応えられるのが戦略の成立

お客様が求める価値はいろいろあるので、分けて考える必要がある。

ナッツ、ドライフルーツのECサイトの場合
・おやつ
・おつまみ
・バー・レストランの仕入れ
・美容
・健康

それぞれの価値で3Cが成立するかどうかを考える。
成立するところに注力して取り組む。

仕入れという価値に絞って考えた場合
お客様が求める価値: 利益が出る、手間がかからない
差別的優位点: より利益がでる、提供が楽、長期保存可

お客様が求める価値や差別的優位点をコンテンツに反映する。

戦略のフレームワーク3Cの感想

同じものを売っているサイトだけを競合として意識してしまっていることが多いので、もっと競合を広くとって同じニーズに対して回答となっている商品やサービスがどのような魅せ方をしているのかを分析するようにします。

お客様が求める価値と差別的優位点が曖昧なまま、見切り発射で進もうとしているECサイト運営者の方を止める説得材料して例を使えそうでした。

戦略からコンテンツを導く

ゴンウェブコンサルティング小清水貴子さん

コンテンツは量よりも質

コンテンツをたくさん作って、アクセスは伸びているが、売上につながっていない状況がありがち。
ECサイトの目的は購入につなげることなので、アクセスだけ増えても意味がない。

購入につながるのが戦略的コンテンツ
お客様の求める価値と差別的優位点を含めたコンテンツ

コンテンツの分類

以下の3分類のうち、購入したいと考えている人にアプローチするのが戦略的コンテンツ
調べたい人にアプローチするのは集客コンテンツ

購入したい
購入意欲高い
購入意欲低い

とにかく多くの人を集客してから買わせるというのではなく、買いたい人が集まるようにするのが理想
アクセスと売上が両方伸びていくのが戦略的コンテンツ

お客様の求める価値と、差別的優位点をどのように伝えるかを考える情報デザイン
戦略をお客様視点に変換することでコンテンツになる

小島屋の例で鮮度が違うということを説明するための図を改善していくステップの説明。
1つの図で2つのことを言おうとして、何が言いたいのか伝わりづらくなってしまうので、中間流通が少ないという1点に絞って図を改善していった。

2つの「欲しい」
ニーズ 喉が乾いた
ウォンツ 水が飲みたい

ニーズからウォンツに変わる

求める価値

例:掃除機を選ぶ
吸引力、省エネ、コンパクト、特殊機能・オプション
などそれぞれの選択基準を説明するコンテンツをつくる

まとめ
1.戦略をコンテンツに
2.ガイドコンテンツでニーズをウォンツに

戦略からコンテンツを導くの感想

よりコンバージョンに近い意欲の高い人を対象にしたコンテンツから優先させるべきなのはあきらかですが、多くのサイトがそこをやり切らないうちに意欲の低い人たちをターゲットにしたコンテンツを作りはじめてしまってますね。

一方で、コンバージョンに近い内容のコンテンツほど競争が激しいことが多いのもたしかなので、そこのバランスをどう判断するのかが気になりました。

ユーザーシナリオで考える構造、骨格、表層

権成俊さん(ゴンウェブコンサルティング)

TOPにすべて詰め込むと認識できない
小島屋の例において、仕入れを目的としている人だけでもたくさん見せるべき要素がある。

コンテンツマーケティングの弊害として、あまり良くないコンテンツを増やすことで、重要なコンテンツが埋もれてしまう。

見せたい順番に並べてシナリオにする
UX視点でデザインする。ページをめくるようなイメージ

構造設計
ユーザーの目的別のホームポジションを意識

トップページで何を欲しいかわからないような状態でなんでも見せてしまうと、ユーザーが混乱してしまう。
必ず見せたいもの以外は、できるだけリンク、バナーを減らす。
絞り込むことで目立つようにする。

小島屋のサイトのリニューアルでディレクション、デザイン、写真撮影を担当された方
佐藤晶子さん
Akinkoweb on Strikingly

質問

どうやってコンサルティングフィーを取るのか(広告代理店の方からの質問)

そもそもコンサルティングにお金を払う気がある人しか対象にしない
最初に会う段階からお金をもらう
見積もりを出すのにも調査としてお金をいただくようにしている
自社で情報発信することで、理解のある人だけが集まるようにする

ユーザーシナリオで考える構造、骨格、表層の感想

余計なコンテンツをトップに入れすぎて重要なコンテンツが埋もれるのはあるあるネタですね。

トップページにどのような情報を掲載するべきかはお客様と相談して決めることになるので、仮説やデータを示して調整しつつ削っていくプロセスがあるわけなのですが、大前提から丁寧に説明していかないととにかくたくさんの情報を掲載するという結果になりそうです。

人気ECサイトから学ぶ、コピーライティングの秘訣

益子貴寛さん(サイバーガーデン)

写真は投資。良い写真をしっかり用意する
発信するチャネルの多様化もまた生活提案
チャネルの選び方、組み合わせ方
見出しでまとめ買いを誘発させるためのキャッチコピーを書く

生活提案やストーリー性

ECサイト全体の課題解決

見出しを実際に書いてみるワーク
生活が楽しくなること
生活が便利になること
おまけ付き、ギフト需要を伸ばすという課題解決

マーチャンダイジング × フルフィルメント = ECサイトの本来の力
・大型ショッピングモールの存在
・価格比較
・国際競争
・オムニチャネル化
などで環境は厳しくなるばかり

人気ECサイトから学ぶ、コピーライティングの秘訣の感想

すでにあるコンテンツに見出しを追加して生活提案を行うという方法は、慣れるまでコピーを考えだすのにかなり時間を使いそうですが、有効だと思いました。
コンテンツでの生活提案力を高めるのを個々人のセンスではなくて、どうやって組織の平均能力を高めていくかがポイントになりそうです。

スマホEC売上アップのちょっとしたコツ50連発!

飯野勝弘さん(モバイルコマース)

いかにスマホのシェアが高くなっているか。楽天もスマホ経由がPC経由の売上を抜いた。

パソコンは5秒で離脱、スマホは1秒で離脱。つまり、まったくスクロールせずに離脱する。
離脱率は50%以下を目指す

タップできるかどうかを視覚的にわかるようにする

タップ数とページ数は徹底的に短くする
もっと見るで次のページに飛ばさない。アコーディオン表示。ページ遷移で1秒でも待たせるとまずい

ページは長ければ長いほどいい

ページを軽くする 楽天2M、ニッセン1M、ZOZOTOWNはさらに低い

スクロールして対象エリアが表示された際に画像をDLする

フッターにPCサイトへのリンクを設置する。1割くらいはパソコンのサイトを見たがる

「カートに入れる」ボタンの下で、電話で注文するボタンをつける
成約率が170%伸びた例もある

ちょっとしたコツ

文章を使用するフォントは14px以上にする
40歳以上対象のサイトは16px以上

ボタンは高さ44pxで作成する
大きいほうが良い

縦長のページは上に戻るボタンを設置する

フリックを実装するときには、隣のフリック画像が少し見えるようにする。画像が一部見えていることで、他の画像があることがわかる
特にファーストビューは4枚は写真を見せる
詳細ページでは最低8枚。写真は多いほどよい

動画は15分から1分にする
再生時間が掲載されていたほうがより良い

トップページのリンクを設置する
お気に入りボタンは必須
グローバルメニューは5が限界
下部にトップページに戻るリンク
商品点数が多い場合はファーストビューに検索窓を用意

トップページの構成は2カラムよりも1カラムがおすすめ

カテゴリリンクには件数とアイコンを入れる

トップページに会社概要や電話番号を掲載する

商品一覧は無限スクロールが良い。下部にスクロールすると自動更新で新しい商品

商品一覧で1行でもいいのでキャッチコピーを入れる。

商品一覧の下部に別カテゴリーメニューを入れる

タップすると背景の色が変わるようにする

ECサイト3種の神器
ランキング 何が一番売れているかを知りたい
レコメンド
レビュー

商品詳細の写真は8枚、ローテーションで画像を切り替え続ける

カートボタンは大きくして、カートの下に「お気に入りボタン」を入れる
お気に入りのボタンの横に人数を入れる

ユーザーレビュー
店舗の声ではなくユーザーの声を入れる

レコメンド
店舗からのオススメは入れる
どんな商品が旬なのか、人気なのか

アップセルは2割いける

クロスセル セットで販売できる商品をオススメしてついで買いを促進 これも1割くらい

商品詳細ページには最低でも2つはカートに入れるボタンを入れる
3つ入れるケースもある

カラー、種類、サイズなどはプルダウンではなくて、ラジオボタンで選択肢の数だけボタンを設置

カートの画面では、レジに進むのボタンが追いかけてくるようにする

カートの画面ではトップやカテゴリのページに飛べるようなリンクを設置しておく

個数を選択したあとには必ずページ遷移なしで価格などを自動計算する。「再計算」というボタンを置くのは最悪

新規を優先させる。すでに会員になっている人向けのログインフォームを新規会員登録よりも上で見せるECサイトがあるがもったいない。

スマホEC売上アップのちょっとしたコツ50連発!の感想

すごく参考になるセッションでした。

全部実践するだけでかなりCVRが上がりそうです。

今回のセッションでは50箇所でしたが、77箇所がまとまっている資料がダウンロードできるそうです。

スマホの売上を上げるサイト改善 | 株式会社モバイルコマース

手間と時間をとことん節約 効率よく結果を出すSEO

住太陽さん(ボーディ)

ECサイトではSEOはそんなに重要ではない。

インフォメーショナルクエリ
ナビゲーショナルクエリ
トランザクショナルクエリ
の3つのうち、インフォメーショナルクエリに絞ってSEOをするのが効率的。
なぜならトランザクショナルクエリは競争が激しいうえに、リスティング広告が多数掲載されていて1位になったとしてもそれほどクリックされないため。

SEOでなんでも解決しようとしてはいけない。対象となる顧客ごとに適切な集客方法は異なる。

以下は顧客層別の集客方法の例

そのうち客 Facebook広告
おなやみ客 SEO
いますぐ客 リスティング
いちげん客 メルマガ
おとくい客 ソーシャル

悩んでいる人に対して役に立つコンテンツをつくってSEOしていくことで、購入する前の段階で見込み客との関係づくりをしていく。

手間と時間をとことん節約 効率よく結果を出すSEOの感想

トランザクショナルクエリばかりに集中してSEOしている会社が多いので、そういった会社の人が聞けば目から鱗だったのではないかと思います。

住さんは集客のことを何でもSEOで解決しようとしている人のことをSEO病にかかっていると言ってましたが、そうならないように常に他の方法と比較して、手法ありきで考えることがないようにしたいものです。

間接効果だけではない、売上を上げるユーザーレビューの使い方

岩本庸佑さん(ギャプライズ)

レビューとは
・スターレーティング
・タイトル
・本文

商品レビューだけではなく、サイト(お店)自体へのレビューもしてもらう

世界でレビューツールの大手はYotpoBazaarvoicePowerReviewsの3つ

日本ではNaviPlusレビューが強いそうです。

レビューする人にVerified Buyerなどのアイコンをつける

ネガティブなレビューでもちゃんと中身があるものはユーザーにとって価値がある。なぜならそのネガティブなレビューをつけることになった原因がわかれば、その原因を許容できるユーザーにとっては問題ないから。たとえば納品が2週間以上かかって待たされたという理由で星1つのネガティブなレビューをした人がいたとしても、待つことが問題ない人にとっては確認になる。

間接効果だけではない、売上を上げるユーザーレビューの使い方の感想

当日会場でPCのバッテリーが切れたため、メモしきれてないのですが、レビューを使うことで具体的にどれくらいCVRに貢献するかというデータがあったので参考になりました。
レビュー機能は追加すれば効果がある施策だというのは理解しているものの、他にやることが多すぎて手がつけられていないというECサイトが多そうです。
工数減らして導入するためにも、ギャプライズさんが提供しているYotpoのような簡易的に使えるようにするASPのツールを使って試すのがよさそうです。

ネット広告で”100%確実”に効果と売上を上げる仕組みとは?

加藤公一レオさん(売れるネット広告社)

CPAばかりに着目されているが、ライフタイムバリュー(LTV)をあげるCRMの仕組みを構築するほうが大切
LTVが低い状態では、せいぜいリスティング広告で採算の取れるキーワードをなんとか探して出稿するくらいしかできない

セッションの内容としては以下の書籍の内容とほぼ同じものでした。いい本だったのでECサイト運営している方は一読をおすすめします。

<ネット広告&通販の第一人者が明かす>100%確実に売上がアップする最強の仕組み <ネット広告&通販の第一人者が明かす>100%確実に売上がアップする最強の仕組み
加藤公一 レオ

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商品ごとにランディングページ(LP)を必ず用意して、広告はそこに飛ばす

確認画面でアップセル、クロスセルをすることで引上率をあげる

ステップメールをユーザーが購入した時間と同じ時間に送ることで開封率や引き上げ率を上げる

ステップメールで送るURLに個人情報を含めておいて、LPでは1クリックで追加注文ができるようにする

ステップメールで送るLPはリピート専用のものにする

同梱するチラシはウェブ用のものにする。チラシに検索ワードやLPのURLを入れる。ウェブで注文した人にハガキや電話で申し込みさせようとしない。

売れるネット広告つくーるというツールで説明した内容が実施できる。

ネット広告で”100%確実”に効果と売上を上げる仕組みとは?の感想

プレゼンが非常に上手くてとても参考になりました。自社のビジネスにつなげるオファーをちゃんと出しているセッションはCSS Niteでは珍しいので特に印象的でした。

商品ごとにLPをつくることが前提なので、取り扱っている商品点数が少なくて、特定の商品の売上比率が高いECサイトほど有効な方法だと思います。

全部やりきれば何もしていない会社はたしかに100%確実に費用対効果が上がりそうです。