一流の研究者の生活に興味があって手にとってみました。著者の専門がオペレーションズリサーチ(OR)や金融工学という僕も大学生のころさわりの部分をかすかに勉強した分野ということもあり、かなり身近に感じられる本でした。

頭はいいけれども、どこか変わっているところのある7名の研究生活を紹介したノンフィクションです。主に最適化問題やNP完全問題といった数学を使った研究分野にたずさわる学者たちの人生が描かれています。
大成功して次々と新しい分野で世界のトップになる研究者の話もあれば、研究対象とする問題の選択を誤って袋小路にはまりそのまま消えてしまった人など失敗例も含まれています。教授、助教授、助手、博士といった大学で生活している人たちがどのようなことを考え行動しているのかが様々な人の例から学べました。

世界を変えるような発見をしている人たちは頭がいいのはもちろんですが、他のものを極端なまでに削っている人が多いこともわかります。

僕が大学の研究室でお世話になった先生もすごく頭の回転が早く、どうすればこんな考え方ができるのだろうと当時よく思ったものです。自分の頭の悪さに嫌気がさすくらいの圧倒的な能力差を感じてました。そんな一握りの優秀な人たちが人生をかけて問題に取り組み、論文として世界に還元しているからこそ、世の中が発展していくということがよくわかる本でした。

研究テーマについて若干説明していますが難解なところはなく、読み物としても面白かったです。大学生のころに読みたかったです。

工学部ヒラノ教授と七人の天才 工学部ヒラノ教授と七人の天才
今野浩

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