Tag高城剛

【書評】70円で飛行機に乗る方法 高城剛 LCC(ローコストキャリア)の紹介とそれによる航空事情の変化

サバイバル時代の海外旅行術(高城剛)に続けて読んでみました。
タイトルにあるような安く飛行機に乗るための方法を解説するのがメインではないですが、おもに欧米の事例を中心にして空港や航空券の現状がまとめられていて参考になる本でした。

70円で飛行機に乗る方法 マイルを使わずとも超格安で旅行はできる  (宝島社新書) 70円で飛行機に乗る方法 マイルを使わずとも超格安で旅行はできる (宝島社新書)
高城 剛

宝島社
売り上げランキング : 13878

Amazonで詳しく見る

LCC(ローコストキャリア)の紹介と、LCCの普及でどう世の中が変わっているかを説明しています。LCC(Low Cost Carriar)とは格安航空会社のことで、効率化とサービスの簡素化で値段を従来よりも大幅に下げて運営しています。料金は10分の1ほどまで下がっていることもあり、燃油サーチャージを除けば数千円で使うことができます。大幅な普及によってあたかもバスのように飛行機を利用できるようになりつつあり、週末ちょっと遠出するために使うというような用途が増えているようです。

代用的なサウスウエスト航空ライアンエアーなどを事例にあげてLCCとはどのようなものかを説明していてわかりやすいです。

LCCの普及によってその利便性からハブとなる空港が各地にあらわれてきている一方で、成田空港は次第にハブとしての力を失いつつあるとのことで、その理由として以下をあげています。

1.日本の空港は滑走路の少なさによる発着数の上限が低く、すでに大手がよい枠を抑えているために新興の航空会社が入り込む余地が少ない

2.世界的に見ると他国への乗り入れでも価格の自由協定が定められつつあるが、日本は規制で価格統制がおこなわれている。JALやANAといった大手を保護する路線が明確

3.成田空港は都心部からかなり離れていて不便

4.日本でもLCCが登場したが、大手がピンポイントに重なる部分だけを値引きするなど、露骨なつぶしにかかった

5.空港の利用のためのコストが高く、それがチケット代に反映されてしまう

日本の首都圏以外の在住者が、国内線で羽田まで行き、そこから成田で国際線に乗り換えるよりも、韓国の仙川国際空港を使ったほうが早いし安いので、そちらに流れつつあるということが説明されています。日本も仙川国際空港やシンガポールのチャンギ空港のようにアジアのハブとなるための対策を取るべきだということはあきらかですが、空港の利用料や滑走路の問題はすぐに解決するものではないので、このまま地位を低下させていくことになってしまいそうだと思うと残念です。

旅行をするときにハブとなる空港を決めて、そこを中心としてLCCで往復しながら移動することで、安価に多くの場所を回るという方法は今後一般的になっていくので、そういったときにハブとして使ってもらえる空港を持てるかどうかはその国の発展に大きな影響を与えそうです。

ヨーロッパのようにLCCが普及して数千円で近隣の国に移動するのが当たり前になれば、空港の利便性は移住先を決めるうえで非常に重要な要素になりそうです。

【書評】サバイバル時代の海外旅行術 高城剛 ノマド、パーマネントトラベラーを目指す人に

サバイバル時代の海外旅行術 高城剛は、ガイドブックに書いてあるような観光地をまわることに疑問をもっているちょっと旅慣れた人にぜひ手に取ってほしい本です。

日本の旅行後進国ぶりを、各国の海外旅行者数と人口比のデータなどを用いて説明するところからはじまり、海外の人々の旅行感覚との差異を紹介しています。

累計150冊以上のガイドブックを買ってきた著者が、「地球の歩き方」などの日本のガイドブックを20年以上変わっておらず、広告主の意向を反映させるために旅行者の視点に立てていないと、バッサリと切り捨てています。現地にいったことすらない人たちが署名せずに記事を書いているのが日本のトラベルジャーナリズムで、それでは本当に役に立つ情報が記載されるはずがないということを、海外のガイドブックの事例を取り上げつつ解説しています。

自分だけの「10のやりたいこと」を考えて、インターネットやガイドブックを使ってそれを旅行プランに落とし込んで自分でガイドをつくることをを推奨しています。
インターネットでの旅行クチコミサイトは急増していて、実際に現地に行った人の感想は検索などで調べれば出てきますし、さらに最近では現地に今いる人に直接質問できるようにすらなりつつありますので、著者のこのアドバイスは今後ますます実現しやすくなっていくと思います。

後半ではSIMフリーの携帯電話やパッキングのための圧縮袋、ソーラー充電器、電子辞書、モバイルプリンターなど、著者が実際に使っている旅行アイテムを紹介しています。

航空運賃の値下げがより進んでいった結果、爆発的に流動人口が増えて、場所に対する人々の考え方が大きく変わるというハイパーモビリティという概念が説明されています。遊びや仕事に、海外を選択肢として自然と入れる人が多い国と、そうでない国の格差は今後ますます広がっていきそうだと感じました。

サバイバル時代の海外旅行術 (光文社新書) サバイバル時代の海外旅行術 (光文社新書)
高城剛

光文社
売り上げランキング : 11329

Amazonで詳しく見る