最近インバウンド観光に関連した仕事をすることが増えてきているので、観光に関連した本を読んで勉強しています。

『観光ガイド事業入門 立ち上げ、経営から「まちづくり」まで』では、東京から北海道の知床に引っ越しして観光ガイド事業をはじめた著者の藤崎さんによる観光ガイドビジネスの立ち上げ方法がまとめられています。

藤崎さんが企画もしくは支援をしたエコツーリズムの事例が豊富に掲載されていて参考になります。どのようなツアーが人気を博しているかの紹介にとどまらず、ガイド事業の立ち上げのためにどう組織をつくっていくかが説明されているのが良かったです。

組織づくりのタイプについての説明の中で、行政、観光協会、商工会などの組織が中心になっているタイプと、個別の民間企業がはじめるタイプ、趣味やボランティアの組織の延長ではじめるタイプなど、それぞれについての特徴と、どう進めればいいのかのアドバイスが掲載されています。観光ガイドに向いている人の性格や、採用したガイドの教育、育成方法が藤崎さんの経験を元にまとめられていて、これから立ち上げるときに目安になりそうでした。

法人化についてはNPO法人と株式会社の違いについてまとめられています。

ガイド事業の経営についても触れられており、組織として継続するために最低限必要な1人あたりの売上はだいたい年間1,000万円など、非常に具体的な数字と一緒に売上、コスト、利益などについて目安となる数字があります。ツアーの企画、価格決め、流通、広報・宣伝などツアービジネスのマーケティングの流れもそれぞれの項目ごとに丁寧に解説されており、この順のとおりに進めていけばひな形となる観光ガイド事業の事業計画書が作成できそうでした。

ただ単にガイドがどのような仕事なのかを紹介しているだけでなく、ビジネスとして事業の継続を目指す前提で説明がされているのでとても参考になる本でした。

地方で観光に関連した新しいビジネスを立ち上げて、その地方の魅力をほかの地方の人に伝えつつ、現地の人の雇用を増やしてまちづくりにつなげていく仕事は今後求められることが増えそうです。地方の観光資源を活かして、現地の人が自立してビジネスを継続できるようにサポートすることはすごく意義のある仕事だと思いました。

観光ガイド事業入門: 立ち上げ、経営から「まちづくり」まで 観光ガイド事業入門: 立ち上げ、経営から「まちづくり」まで
藤崎 達也

学芸出版社
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