タイ、韓国、アルゼンチン、スペイン、ギリシャ、キプロス、ロシアなどの世界中のデフォルトの事例について解説してくれている本です。過去数十年の間に多数の国がデフォルトしていて、中にはアルゼンチンのように何度も繰り返している国もあります。突然環境がガラッと変わって銀行からお金が引き出せなくなったり、預金していた資産が没収されたりといった悲惨な状況はなぜ発生して、人々が当時どうやりくりしていたのか説明されています。最近の歴史から今後の予測をするのに役立ついい本でした。

世界のデフォルト国家一覧表で1945年以降にデフォルトした国が一覧になってますが、長いスパンで見ればたぶんどの国でも起こりうる状況だということがわかります。

日本の経済がデフォルトに向かっているということについてはあまり詳しく説明されていない本なのですが、他国の事例を多数並べることで、日本でも同様のことが起こりうるし、デフォルトになる前やなったあとにどう行動すべきかを考えることを遠回しに提案しているように思いました。

世界はすでに破綻しているのか? 世界はすでに破綻しているのか?
高城 剛

集英社
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為替相場をドルにリンクさせてかつ金利を高く設定して海外からの投資を呼び込んで成長していったタイをはじめとした国が、アメリカのドル高政策への転換によって一気に通貨危機に陥った経緯などが解説されています。また他の国でも大国の方針転換で小国の経済がガラッと変わる可能性は十分にあり、いざというときに備えておくことが必要だと感じました。

経済成長している間は格差が少なくなり、成長率が低くなると格差が広がって、戦争などの大きな変革があってその格差が是正されるというサイクルをどの国も繰り返しているらしいです。今の日本やアメリカは格差が広がるタイミングだと思うのですが、どれくらいの期間で揺り戻しが起こるのかを考えておくと何か決めるときの参考になるかもしれません。

日々発表されている経済指標などから、マズイ状況に進みつつあることを察知することを意識しておかないと、突然外国にあった資産が消えてなくなるということがありそうです。僕は実際には1つの国に依存しないように分散させておくつもりですが、アジア通貨危機のときのようにパニックが連鎖して複数国で同時に打撃を受けることもあるので気をつけます。