「新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング」を読みました。著者の唐木元さんはコミックナタリーの元編集長で、社内の新入社員を対象とした唐木ゼミというトレーニングの内容が元になっています。

専業のライターなら無意識に行っているはずの思考プロセスがライター未経験の新入社員には備わっていないため、それを教えていく必要性から生まれたメソッドを本でまとめてくれています。

基礎が全然わかっていなかったという気付きを得ることができた本でした。

以下内容の一部をまとめたものです。

良い文章は完読される文章

この本では、良い文章を「完読される文章」と定義して、それを目指してどう文章を書くかを説明しています。

書き始める前に主眼(テーマ)と骨子(要素、順番、軽重)を用意します。
まずテーマを決めて、それからそのテーマを伝えるために、何を、どれから、どれくらい説明するのかを決めるという流れで文章を書きます。これを筆者は構造的記述と読んでいます。

いきなり書き始めると悩んでしまって書けなくなるので、要素を揃えてから書き始めることを推奨しています。
プラモデルにたとえていて、プラモの箱絵、パーツ、取り扱い説明書の3つを用意することで作成しやすくなると説明しています。

箱絵: どんなことを伝えるのかという目的の部分
パーツ: 何をいうかトピック化してまとめたもの
取扱説明書: どれから、どこを重点に組み立てるのか

これらの要素を準備すれば、書き始める前に主眼と骨子を決めておくことになり、書きやすくなります。

原稿を書くまでの準備と流れ

パーツを揃える

これから書こうとしている原稿に含まれそうなトピックを箇条書きで洗い出します。
順番や整合性などは気にせず手持ちの情報や話題をリストアップすることになります。
抜け漏れをなくすために5W1Hを使います。

情報を集めるプロセスを取材と読んでいるとのことです。

文章の主眼を決める

同じ事実やトピックを元にした記事でも、人によってメインとする切り口が違います。同じ元ネタから記事を書くのでも、書き手によって選択する切り口が変わってきます。自分なりの切り口を提示しているかどうかが、リライトとオリジナリティがある原稿の違いです。

骨子を立てる方法

骨子は要素、順番、軽重の順番に決めます。

リスト化したパーツの中から、どれについて書くかを選び、次にどういう順番で説明し、最後にABCの3段階で重み付けをして特にアピールしたい箇所を決めます。

避けるべき表現やありがちなミス

上記の文章を書き始めるまでの流れが特に参考になりました。それ以外にも発生しがちなミスとそれを防ぐための方法などが後半で大量に解説されていてとても役にたちます。

誤植の頻発ポイントでは事実確認を厳重に行う

人名やグループ名などの固有名詞は間違いやすいので、公式の情報源からコピペします。
最上表現や数字の部分は事実確認をきちんと行います。

濁し言葉は思いきってとる

など、といった、ほか、らなどの記述したもの以外にも何か他があることを示す言葉を濁し言葉と読んでいて、それらは場合によっては削ってしまったほうが良いこともあります。

伝聞表現は避ける

伝聞(だそうだ、とのこと、といわれている)や推量(らしい、のようだ、だろう、と思われる、と考えられる)などは使わない。裏が取れている事実は人づてでも断定的に語ることでキャッチーさが増します。

修飾語句の順番

複数の修飾語句を並べるときには長いものほど先に置きます。
また、意味合いとして大きな状況を示す修飾語句は先に並べます。

「らしさ」、「ならでは」には客観的な根拠を添える

らしさ、ならでは、おなじみといった表現を使うと、読み手に既知であることを要求することになってしまうため、客観的な根拠を添えるようにします。また、「人気」「豪華」などの主観的な評価をともなう単語も客観的な根拠を加えます。


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